遍路日記(21日目)
今日は午後から友だちと会うので半日で歩きをやめる予定で気が楽だった。
駅から別格でも山の上にあり難所と呼ばれている別格7番札所金山出石寺へ向けて4時に出発。
辺りは暗く、その中で山道のルートを選び、ハラハラドキドキしながら進む。
案の定迷った。
草が朝露で濡れて靴が湿って嫌な道だなあ長いなあと思っていたら山から下りる道を進んでいることが判明。ドキドキしながら走って戻りなんとか案内の印を発見。
まあこういうときに生きてるって実感は湧くもので。
しかし、もう明るくなる前に山道には入らないぜくそっ!と心に決めた。
気をとりなおして進む。ここからも大分長くて、やっとこさ残り3000mの看板にたどり着く。
打ち戻るのでザックは道沿いの木陰に置くことに。おかげで時折走りながら進むとあっという間だった。
そうは言っても最後の500mはきつかった。
道中で野犬が3頭、目の前を走り抜けたので身震いした。
金山出石寺山門
出石寺の納経所には誰もおらず寺へ電話をすると「住職はまだお勤め中です」と言われた。7時20分頃、住職が現れ納経完了。ぼーっとしたやさしい感じの方だった。
よく分からないが動物がいっぱいいた。
それからの下りがまた長く、歩いても歩いても終わらない感じがした。途中謎の鳴き声もした。
別格だけを歩きで回っている夫婦とすれ違う。ずっと山を歩いていたので下りが終わって人の家や学校などが見えたときはやはり安心した。
てろてろ進んでいるとJに遭遇!
昨日はよく眠れなかった。イノシシを見たとか話をした。途中でおばちゃんが話しかけてきたのだが、話が長く、Jが1人話に置いてけぼりになっていて嫌だった。
別格8番札所の十夜ヶ橋に着き、Jとまた会うだろうねと別れた。
弘法大使が野宿した場所。空腹で辛く一夜が十夜に感じられたとかいう所縁の強い場所。(十夜ヶ橋の名前の由来)
納経を済ませて五郎駅へ。
急いだが便が少なかったので電車を待っている間にジュースを飲んだ。
松山駅に着き、一本堂という食パン屋でレーズンパンとWチョコパンを買い、コインランドリーで洗濯をし、温泉に入った。
一本堂は簡素で落ち着いたところで、店員も若い女性でいいとこだった。本店はどこなんですか?と聞くと「都会のほうだと思います」とか「他の店舗は東京とか大阪とかにもあるみたいです」とか言ってなんだかおかしかったが、てきとーな感じが逆によかった。
温泉は色々な種類があり気持ちよかった。
シカトコさんと4時に会い、コンビニで飲み物を買い、城山公園でレーズンパンを一緒に食べる。
途中からよそさんとラインをつなぎ3人で話をした。絵を描いている最中と言っていたが2時間近く色々と話をして楽しかった。山部も発足。シカトコさんがとても楽しそうでそれもうれしかった。
よそさんに今日の晩御飯、うどんに山芋かけて食べるんですよね?と言ったら本当に買ってきて食べいていてさすがだと思った。僕らに見せる機会がなくてもそうしてたと思うとなんだかとてもいい気分。僕らはシカトコさんとその後はなまるうどんで食事を。
夜は城山公園のベンチに寝袋で寝る。
グッドナイト。