遍路日記(16日目)
6時過ぎに出発。
昨夜はよく寝たせいかもくもくと足が進む。
6kmくらい歩いたところにあったローソンで夜と朝ご飯の買い出しをし、入り口にいた歩き遍路のおじさんと話す。民宿にて靴紐の縛り方の指導を受けたらしい。
とてつもなくダサい。
その後進んでいるとさっきのおっさんに遭遇。自分より身軽(荷物ほぼなし)のせいかマラソンをしているせいか速かった。けれどおっさんは途中で30歳くらいの女子と遭遇し話しながら歩くようになったので、ケッ!と思い追い越してすたこら歩いた。
へんろ道が今日は険しかった。浜辺の道?というような場所や草が生い茂っていて通りづらかったり、森があるだけだったり(かろうじて足跡で道がわかる)水が流れていてじめじめしていたりだった。
道中ベンチで休んでいる外国人を発見。追い越してその後自分も休んでいると追いつかれた。名前はA(オーストラリア在住のイギリス出身?)で仏教徒だという。しばらく話し、話しながら進む。カポエイラが好きだとか、仕事を辞めて次の仕事迷っているとか、90日間ビザがあって京都や奈良などお金のある限り回りたいと言っていた。瞑想のことも話して(瞑想は英語でメディテイションというらしい)、オーストラリアじゃ有名でイギリスではもっとメジャーだと言っていた。
すごくいい人だった。へんろ小屋があり休んだ後コマを披露し、先に行くと38番札所金剛福寺での納経後にまた会った。握手してお別れ。
その後足摺岬の灯台を見に行く。番所鼻に行くと夫婦で回っている方がいて少し話をしお互いに写真を撮った。
宿泊予定地まで残り10kmくらいとなったがつらく、ひたすらに歩く。
あまり何も考えられない。
トンネルを行くかへんろ道を行くかで迷った挙句、へんろ道を選択して後悔していたいら3人組の工事現場?の面白いおっちゃんたちがいて少し話をした。1人は若く長崎出身。早く行かないと暗くなるで、蚊もぎょうさんおるしみたいなやりとりを楽しくして別れて進む。
その後、林の中を歩いていると藪の中から女性が現れた。
「冷たいものでも飲みます?」との言葉に「いいんですか」と返し、待っているとポカリを2本持ってきてくれた。
しばらく立ち話をし、納札を渡すとちょっと待ってと言われ再び待っているとポチ袋を渡され、「喉が渇いたときに飲み物でも買って」と言われた。
お金だということは分かったのでお名前を聞き、一緒に拝みますと約束し別れた。
自分ではなかなか行けないから歩いている人に思いを託している部分もあるという。
後からポチ袋を開けたらなんと5000円でヒエーッ!!となった。
目的の鹿島公園に着き、コンクリートのところにテントを張る。
スーパーで靴下を新調し、フルーツグラノーラを買い、明日からの昼食にすることにした。