タコ25の日記

日々の暮らしや活動記録

遍路日記(3日目)

朝6時半頃起床。

チャリでゴミ捨て(ファミマさんごめんなさい)に行きパッキング。

洗濯物が乾いておらず、靴下をザッグにつけて歩くことにした。

 

8時頃Kくんと出発。
この日挑むのは12番札所焼山寺である。

遍路の特集などで必ず取り上げられる場所なので聞いたことのある方も多いであろう、別名"遍路ころがし"と言われる難所だ。

 

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私も事前にそのことだけは頭に入っており、まだ遍路の序盤であり体を痛めてはいけないということから、今日は焼山寺1箇所のみを参拝すると決めていた。

また、宿泊場所も決めていたこともあり、ゆっくりと登山することに。

 

Kくんは歩みは自分より遅かったが、趣味の話をしたりしながらぼちぼち歩いたり、先に進んで待っていたりした。

キツイキツイと言われる焼山寺だったがそうでもないなあと思いながら進んでいると

最後に地獄のような上りがあった。

 

3時半頃に寺に到着。

 

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振り返るとたしかに行きもいきなり長い階段から始まり、岩の道や怒涛の下りなどはありはしたが、言うほどでもないと感じた。

おそらく1〜11番札所まではほぼ平坦な道が続いているところで、焼山寺が山の頂上付近にあるため、初めての本格的な山道に挑まなければならずに挫折する方が多いのではないかと思う。

 

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私も息切れ、酸欠にはなりかけた。

帰りに左の背中と腰の間付近と左膝が痛んだので気をつけて様子をみようと思う。

 

途中ではコーヒーの接待(よくやっている人らしい)やその知り合いで散歩していた人、若い男女で歩いてる人(埼玉から来た)、80歳のカリフォルニアの旅夫婦と

「おーまた会ったね」

「先行きます」

「お先どうぞ」

という感じで交流もあった。

 

焼山寺に着いたとき、古くて味のある荷物をからっていた人に話しかけると「今から胴上げをそこの2人にしてもらうんです」とのこと(結願だったらしい)で「一緒にやりますよー」と言って一緒に”GO FISH!!”という謎の掛け声で胴上げをした。

仲良くなってFacebookで繋がった。

 

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その後、宿泊場所として道心禅道場にお世話になった(柳水庵で電話をした)。

そこがなんとも面白い場所だった。
禅のことを色々と聞けて、ミニマリズムと関連づけてお話をしたり、坊主のなり方とか和尚さん(道場主)の生き方を聞けてすごくよかった。

ちなみに後に15分間ほど座禅をする。目を開けたら辺りが暗くなっていてびっくりした。

家はボロボロ、包装紙をまな板に使う。座布団穴多数、ゴミいっぱいあるしで(それって禅なの?)と思う部分も面白かった。

 

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ちなみにテッシュは使用後ふっと息を吹きかけて再利用していたし、箸はもちろん割り箸を洗って使っていた。

ものには生命があるという考え方で、お皿を割ったら山の上に埋めて線香をあげて供養するらしい。

 

と、その話を聞いた直後、私はお好み焼きをいただくときに割り箸でカットしていた際に割り箸をボキッと折ってしまった。

言うか黙って捨てるかで迷ったが、恐る恐る

「すみません…、割り箸を割ってしまったんですけど…これも供養するんですか」

と白状した。すると和尚さんは

「そっかー割れちゃったか。それは後で薪として焚べるからいいよ」

と言ってくれた。

 

 

うん。さじ加減がよくわからない。

 

 


和尚さんは話の中で自分というものをなくすと、全てが自分だと思えるようになる(壁がなくなる)と言っていた。

ただ好みというものはやはりあって、でも好きなものと本質は違うから本質を見つめなさいと言われた。

顔なんて化粧すれば誰でもキレイだし、歳をとるとみんなシワくちゃになるものだからと例えを言っていた。

とにかく自分という殻を少しずつはいでいくのが坊さんになる基本らしい。

 

 

夜はお好み焼き+デザート(りんご)、朝は残りのキムチなべに麺を入れて食べた。あとお茶。

 

 

ところで

室内に案内される前に和尚さんと縁側のような場所で話をしたのだが、

白にオレンジ模様の猫が1匹やってきて

「サ〜ン。サンや〜」と呼んでいたので由来を聞くと、

太陽のSUNでサンとのこと。オレンジの色が太陽っぽいからかなあと憶測していた私は

 

その後しばらくして黒い猫がやってきたので、

こいつは絶対「ムーン」(太陽ときたから月だろうと、セーラームーンにも黒猫出てくるし)って名前だな!

と思っていたら

 

「ボン。ボンや〜」と和尚。

 

なんでいきなりボン?と思っていたら、

盆にやってきたかららしい。

 

 

またまたしばらくして真っ白な猫がやってきて

あーこっちかー、純白でまるで月のようだ、こいつの名前がムーンだな!

絶対そうだ!

と思っていたら

 

「シロ〜。シロや〜」

 

ってそのまま…。

 


名付けの一貫性のなさに困惑したという出来事があった。

 

 

 

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和尚と私。

手に持っているみかんは出発前にもうだいぶ経ってて食べれるか分かんないけど餞別だと言って和尚がくれたのだが、食べれるかわからなかったので数日後に捨てた。